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2024.09.30

主催:京都超SDGsコンソーシアム    後援:宮津市
協力:京都府立宮津天橋高等学校、京都府立海洋高等学校、
京都府漁協・所属漁業者、国連環境計画アジア太平洋州事務所

 

京都超SDGsコンソーシアムは、世界各国のユース世代を対象として、SDGsについて真剣に考え議論し発信することを目的とした年間プログラム「地球環境ユースサミット2024」を実施しました。この地球環境ユースサミット2024は、2023年9月から2024年2月に開催する「導入講座」と、2024年2月から2024年8月にかけて開催する「本講座」からなり、その集大成として、2024年8月8日~10日に「京都・宮津サミット」を開催しました。

京都府立青少年海洋センター「マリーンピア」を会場として、本講座で半年間議論してきた内容のポスター発表を行うほか、「海の京都」宮津において地域の課題や地球環境問題について実地で学ぶプログラムを実施しました。中高生約50人(うち10人がマレーシア、インドネシア、ベトナム、インド、中国などから渡航)に加え、地元の京都府立宮津天橋高校から23人、京都府海洋高校から17人が参加し、大学生・院生20人以上とスタッフを含めて計140人での開催となりました。

初日は、宮津の景勝地である天橋立を訪問し、「海の京都」を体感しました。天橋立を一望できる天橋立ビューランドに入園し、智恩寺を訪問した後に、天橋立の中の浜で地元漁業者のご協力の下、地曳網体験を行いました。マリーンピアに到着後は、宮津産の海産物を使ったバーベキューを行い、親睦を深めました。参加者同士が対話するワークショップも実施し、互いのことを知るチャンスとなりました。

2日目の朝は、マリーンピアの目の前の砂浜でクリーンアップ活動を行い、プラスチックごみ800個以上を含む計約1500個のごみを回収し、綺麗な自然との対照的な現実に驚いていました。午前中は、ポスター発表を実施しました。グループでの議論の内容を発表するとともに、他の中高生や大学生から質問やフィードバックを受け、さらなるブラッシュアップに繋がる会となりました。午後は、5つのコースに分かれた実地研修プログラムを実施しました。大手川を訪れたAコースは、宮津天橋高校フィールド探究部が取り組んできた親水公園での環境づくりについて、川の流れを変えるための障害物設置や生き物調査を行い、川と人間活動の関わりについて学びました。上世屋を訪れたBコースは、棚田や藤織りをはじめ、丹後の里山の豊かな自然と文化を体感しました。マリーンピアと日置の往復には、漁業者の方々の協力により漁船を活用させていただき、移動時間の短縮と共に、海から見た宮津も堪能しました。マイクロプラ調査のCコースは、海洋高校を訪問し、海洋高校海洋科学科の生徒たちによる、英語での学校紹介と交流プログラムに参加しました。その後、隣接する栗田浜にてマイクロプラスチックを採集し、株式会社リコーの樹脂判別センサーも使いながら、海洋プラスチック問題について学びました。海底ごみ調査のDコースは、朝に漁船に乗り込み、宮津湾でのけた網の操業を観察しました。けた網にはトリガイやナマコ以外にも様々な海底ごみが入るため、漁業者が普段から行っているごみ分別を実践し、漁業における課題を実感しました。プラスチック汚染について考えるEコースは、国連環境計画(UNEP)アジア太平洋州事務所の講師からレクチャーを受けた後、ミップルを訪問し、3Rの観点から商品パッケージや素材の工夫などを実地調査し、自分たちのアクションプランを構築しました。

夜にはナイトミーティングとして、京都府参与(元副知事)の山下晃正さんにお越しいただき、水や文化の話を通じて、地球環境問題に対してユースからアクションを起こす意義や心構えについてお話しいただきました。また、実地研修プログラムのそれぞれのコースで学んだ内容を他のコースのメンバーに共有しました。

最終日は、実地研修プログラムで学んだ内容を、大阪・関西万博を含む様々な機会で国内外へ発信すべく、英語の動画やリーフレットとしてまとめるグループワークを行いました。短時間のワークになりましたが、作成の状況を互いに共有し、後日の完成に向けたフィードバックを行いました。

プログラムを通して、地球環境問題に取り組むユース同士の交流と、フィールドに出て実地で学ぶ課題を十二分に味わった3日間となりました。普段は会うことのない中高生同士が親睦を深め、良い仲間づくりの機会となりました。また、海外からの参加者は、初めて日本を訪れた人ばかりで、宮津での思い出は忘れがたいものになったようです。
関係者のみなさま、ご協力誠にありがとうございました。