けいはんな万博2025閉会セレモニー「けいはんな宣言~若い世代からの提案」
今年の実地サミットは、けいはんな万博2025と連携して、けいはんな学研都市で開催しました。実地サミットでは、けいはんな地区の高校生との交流やフィールドワーク、科学技術施設の視察等を行い、最終日には、これらの体験を踏まえて、科学技術と文化の融合の街であるけいはんな学研都市をより良い街にするためのアイディアを「けいはんな宣言」にまとめました。
完成したけいはんな宣言は、けいはんな万博2025閉会セレモニーで代表の高校生2名により、発表しました。当日ご来場くださった皆様、発表の機会をくださった株式会社けいはんな様に御礼申し上げます。


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発表したけいはんな宣言は、こちら にて公開しています。
けいはんな宣言を通して感じたこと
(近畿大学附属豊岡高等学校 井川 祥来)
私たちが作成した「けいはんな宣言」では、「協働」と「つながり」をキーワードにした「けいはんなコミュニティ」を提案しました。「けいはんなコミュニティ」は、現在農業をされている方から若者への農業の継承と、多くの世代や職業の人々が対面で交流できる温かい空間を目標に考えました。
けいはんな宣言は、8月に開催されたけいはんなサミットでの体験をもとに作成しました。合宿では、木津高校や南陽高校の生徒たちと交流する機会がありました。木津高校でのフィールドワークでは、有機農業による茶畑の栽培について話を伺い、環境にも人にもやさしいお茶づくりを絶やしてはいけないと強く感じました。しかし、その後の南陽高校の生徒とのディスカッションでは、若者の農業への関心が低下しているという意見や、スマートフォン依存によって、若者が地域コミュニティから孤立しているという意見が挙がりました。
この経験を通して、学研都市であるけいはんなをより魅力的な都市にするためには、農業を守ることと、誰も取り残さない、温かい空間を創る取り組みが必要だと考えました。特に、ついスマートフォンに依存しがちな若者に、現在農業をされているお年寄りから農業の重要性や魅力を伝える機会をつくり、将来の職業選択に農業が入るように働きかけることが大切だと思いました。こうした思いを込めて、けいはんな宣言を作成しました。
発表当日は大きな会場で緊張しましたが、ステージ中央の演台からは、お客さんが頷きながら温かい視線を送ってくださっているのがよく見えたので、大きなミスなく終えることができました。また閉会式のあと、お客さんから
「落ち着いて上手に発表できてたよ。」
「けいはんなの未来について考えてくれてありがとう。」
など、嬉しいお言葉をいただきました。
私は今回参加したけいはんなサミットや、けいはんな宣言の発表を通して、自分の住む地域を改めて見つめ直すことができました。これまで当たり前だと思っていた田畑の風景や地元の人々の営みには、多くの努力と工夫が詰まっていることに気づきました。今後は自分自身も地域の一員として、身近な活動から何ができるかを考え、少しずつ実践していきたいです。
最後に、この提案を考える過程で感じた「人とのつながりを大切にする心」を忘れずに、けいはんなの未来を支える一人として成長していきたいと思います。
