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大阪・関西万博でジュニア SDGs キャンプを取材しました!

ジュニアSDGsキャンプ(取材当時、サステナドーム;以降サステナドームと記載)は、大阪・関西万博2025のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に基づき、「持続可能な未来社会の実現」をめざして設計されたパビリオンです。

1. サステナドームの建物について

(1)「サステナブル(持続可能)」という言葉が、どのように体現されているか?

通常、セメントは固まる段階でCO₂を放出します。ですが、このドームは、CO₂を吸収することで固まる微量セメントと、様々なものを独自に組み合わせて作ったコンクリートCUCO-SUICOMで作られています。つまり、建設するだけでCO₂を減らせるという、従来の建築とは異なる発想でサステナビリティを実現した革新的な取り組みです。
ほかにもこのドーム状の構造にも意味があり、採用されている「KTドーム工法」は短工期・低コストを実現するものとなっています。
そしてこのドームは万博終了後のことも考えられており、「建てること」だけでなく「終わった後どうするか」までを考えて設計されており、建築資材の再利用や移築を可能にする構造となっています。これにより、建築全体のライフサイクルで環境負荷を最小限に抑えるという、サステナブル建築の新しいスタンダードを示しています。

(2)AI を活用した空調の導入

サステナドームをはじめとしたいくつかのパビリオンでは、AI を活用した空調システムが導入されており、快適な室内環境の維持とエネルギー効率の両立が図られていました。リアルタイムで来場者数や外気温などを分析し、最適な空調設定を自動で調整する仕組みは、環境負荷を軽減しながら来場者の快適さを保つ先進的な取り組みとして注目されています。サステナドーム内の気温も、寒くもなく暑くもなく、適温に感じました。

(3)所感

訪れてまず感じたのは、近未来的な雰囲気を感じました。一見シンプルなフォルムから構
造、素材に役割や理由があると知ってすごく驚きました。CUCO-SUICOMは、万博内の路上やベンチにも使用されており、万博全体でCO₂排出を減らす取り組みが感じられました。普段身の回りで使用されているコンクリートとも全然変わらず実用的だと思いました!これから他の場面で応用されていって欲しいと感じる技術や考えが多く、「重すぎる CO₂-SUICOM スタンプ」などの展示も面白かったです!

2. サステナドーム内の展示について

(1)タッチパネルTouch panels

サステナドームには、SDGs等について学ぶことができるタッチパネル端末が設置されています。 端末には、資源循環・脱炭素・建築等の観点から見た万博のマップや、万博のSDGsに関する取り組みについてのクイズなどの5つのコンテンツがあり、今回、私たちは「SDGsみっけ!万博ものしりクイズ」に挑戦しました。

このクイズに挑戦してみると意外と知らないことが多く、いくつもの新しい発見がありました。クイズの内容を少しだけお見せするので、この記事を読んでいる皆さんも一緒に考えてみてください!

問題:住友館では木を植える体験ができます。今日植えた木は何年後に、家を建てたりするために使われる「木材」となるでしょう?

⓵5年後 ②20年後 ③50年後

正解は…③50年後

解説:住友館の建物も、50年前の万博でみんなが植えた木から作られているんだって!木は大きくなって木材として使えるようになるまで長い時間がかかるから、大切に使わなくちゃいけないね。

問題:スペインパビリオンではある乗り物が建物の一部となっています。それは何でしょうか?

⓵トラック ②タワークレーン ③バス

正解は…②タワークレーン

解説:タワークレーンをレンタルして建物の骨組みの一部として使用しているんだって!万博期間が終わった後は返却できるから、建物取り壊しの際に排出される廃棄物を減らすことができるね。

近年、地球温暖化や環境問題は深刻化しており、持続可能な社会をつくり上げるには様々な人々が協力しなければなりません。このコンテンツは、特に次世代を担う子供たちに関心を持ってもらうために、SDGs等について楽しみながら学べるようになっており、とても素晴らしいと感じました。今回ご紹介したサステナドームは、大阪・関西万博西ゲート付近のフューチャーライフゾーンにあります。皆さんもぜひ、足を運んでみてください。

(2)謎解き

サステナドームでは、謎解きが体験できます。この謎解きはサステナドームからの中から始まり、シグネチャーパビリオンにあるいのち動的平衡館の外観に関することまで、計7つの謎があり、どの問題も実際に地図で示された場所に行ったり、頭を使わないと解けないものばかりで、高校生の私でも楽しんで解けるものでした。ただの謎解きというわけではなく、環境や英語に関連しており、楽しみながら学ぶことができました。
日本人だけでなく、それ以外の国の方々もこの謎解きができるよう、英語のバージョンもあり、国を問わず、子供達がたのしんで謎解きをしていました。
全ての謎を解いた後、私たちが住んでいる地球を守るために大切なことを教えてくれ、また、そのことについて興味が出てきました。万博会場に秘められたサステナドームからスタートする謎を解いて、環境について知ってみませんか?

執筆:

  • 東洋大学附属牛久高等学校 小島 秀穂
  • 東洋大学附属牛久高等学校 宮本 大叶
  • 兵庫県立姫路西高等学校 後藤 継葉
  • 兵庫県立姫路西高等学校 井上 愛菜
  • 京都府立洛西高等学校 田村 鈴